エアコン工事には欠かせないフレアツールに、電動フレアツールでもない、従来式のゲージタイプのフレアツールでもない、新しい形のフレアツールがあります。
フローバル社から2022年6月から発売開始された、フロアロケットFT422-234という製品です。
今回は製品の特長や注意点、どんな使い方がいいのか、ご紹介したいと思います!
製品の特長
特筆すべき点は簡単な銅管へのセットと、電動ドライバーを使ってフレア加工が出来ることです。
銅管に対応するクランプを挟み込み、クランプに本体をセットします。電動ドライバーを本体に差し込み回転させることによってフレア加工が可能になります!
銅管のセットがとてもスムーズ
一般的なゲージタイプのフレアツールは、ゲージバーに挟んでセットするのが色々と調整があり少し面倒です。
ある程度の慣れや経験が必要だったり、確認や作業の工程が多かったりもします。
このフレアロケットでは、レバーロック式のクランプが採用されていることと、クランプには銅管の位置合わせのためのストッパーがついていることで、とっても簡単に銅管をセットすることが出来ます。
本体とクランプのセットもスライドロック式になっていて、こちらもワンタッチでセット出来ます。
基本的な構造はレッキスの電動フレアツールの仕様と似ている感じですね。
使える電動ドライバーは条件によってはインパクトドライバーもOKです!
フレア加工に電動ドライバーが使えるのも大きな特徴の一つです。
充電ドライバーに対応するフレアツールは何種類か発売されていますが、インパクトドライバーに対応するフレアツールはタスコのTA550Cしかありませんでした。
しかし、このフレアロケットは10.8V以下に限定されますが、インパクトドライバーにも対応します。
使用できる電動ドライバーの条件
エアコン屋さんはインパクトドライバーを使う割合が圧倒的に多いかと思います。
使えるインパクトに制限はありますが、フレア加工する為だけにドリルドライバーに持ち替えたり、回転モードに切り替える必要がないのが素晴らしいですね。
ペン型インパクトがベスト!
使用できるインパクトドライバーにはある程度の使用可能条件があります。
あまりパワーがあるドライバーで加工すると、銅管に力が掛かり過ぎて割れの原因になるそうです。
そうなると、このフレアロケットに一番あったインパクトドライバーはペン型インパクトドライバーではないでしょうか?
このペン型インパクトドライバーが一番適しているという点はある意味、最大のメリットでもあります。
使いやすさと、コンパクトさからエアコンの取付工事においてもペン型インパクトを使っている方は多いと思います。
その、ペン型インパクトが使えるのはとても嬉しいことですね!
フレア加工時間が40%以上の短縮
銅管セットの簡単さ、そして電動ドライバーが使えることによって、作業効率は格段によくなります。
また誰でも失敗なくフレア加工でいるのも大きなメリットです。
メーカーによると従来のゲージタイプのフレアツールと比べて約40%、時間にして約20秒のフレア加工時間が短縮できるそうです。
1台のエアコン取付に必要なフレア加工の数は最低でも4カ所です。単純に1台のエアコンで80秒の時間が短縮できます。
数字にすると80秒という時間は大した事ないように感じますが、加工に気を使いながらの作業と簡単に出来る作業の80秒という差は全然違うと思います。
それだけに、このフレアロケット導入した作業効率は数字以上に感じることが出来るのではないでしょうか。
製品仕様
セット内容
3種類のクランプと本体のほかに、バリ取りのリーマーや両頭ビットなどが付属していて、専用のケースに収納されています。
別売りの5/8と3/4のクランプを買ったとしても、専用ケースには収納するスペースがしっかりと確保されているのが嬉しいですね。
対応する銅管サイズ
標準セットで対応できる銅管サイズは2分(1/4)・3分(3/8)・4分(1/2)の3種類で、ルームエアコン取付にしっかり対応できるセット内容になります。
別売りのアクセサリを購入することによって、5分(5/8)と6分(3/4)も対応可能になり、パッケージエアコンのフレア加工でも活躍できます。
R22などの第一種冷媒と、もちろんR32やR410Aなどの第二種冷媒にも対応しています。
まとめ
REXの電動フレアツールRF20SⅡとBBKのフレアツール700-DPCの中間というか、いいとこ取りのフレアツールになります。
制限はありますがインパクトドライバーが使え、手持ちの工具を減らせるのと省力化のバランスの取れた製品だと思います。
従来の手動タイプのフレアツールより、作業効率は間違いなく上がります!