1台のエアコンを取り付けるのに加工するフレアの数は最低4個になります。
量販店のお仕事をされている方は1日で何台も取付されるでしょうし、そうすると1日フレアを何十個と加工する必要があると思います。
最近では電動ドライバーやインパクトが使えるフレアツールもありますが、やっぱり楽なのは電動フレアツールです。
現在販売されている電動フレアツール
現在、電動フレアツールは主に2社(REX、タスコ)で販売されています。
まずは、それぞれのフレアツールをご紹介します。
REX コードレスフレア RF20S
電動フレアツールといったら前モデルのRF20Nから続く、REXのRF20Sです。
フレアーマンとも呼ばれていて、電動フレアツールといったらこのモデルを思い浮かべる方が多いと思いますし、現在使われている方も多いと思います。
タスコ スマートフレアツール TA550SF
2021年に発売されたフレアツールです。
それまでタスコには別のフレアツールが販売されていたのですが、新商品が投入された形になります。
電動フレアツールを開発・販売しているゼンキュウ工業から技術提供を受けてタスコが開発したらしく、ゼンキュウ工業社製のフレアロボと形や仕組みが似ています。
比較!
サイズ・重さ
タスコ TA550SF | REX RF20S | |
---|---|---|
重さ(バッテリー装着時) | 1380g | 1,345g |
全長(バッテリー装着時) | 255mm | 264mm |
形状は違いますが、2つのフレアツールとも数値上では重さ・全長ともにそれほどかわりません。
加工のしやすさ・スピード
それぞれの加工手順を確認します。
REX RF20S
- クランプを銅管にセットしてクランプのハンドルを回して締め込みます
- クランプにフレアツールをセットしてコーンを前進させます。
- クラッチが効いたら前進後進のスイッチを切り替えて後進させます。(加工時間約5秒)
- フレアツール・クランプを外して完了
タスコ TA550SF
- クランプを銅管にセットします
- クランプをフレアツールにセットしてレバーを引きます。
- スイッチONにするとフレア加工がスタート
フレア加工が終了するまで待ちます(加工時間約10数秒) - フレアツール・クランプを外して完了
クランプのセットについてはただ挟み込むだけのTA550SFのほうが簡単です。ただ挟み込みの力が弱いので、気を付けないと断熱材でずれてしまします。
フレアツールへのセットはRF20Sのほうが簡単です。TA550SFはセットしてからクランプを固定するためのレバーを引く必要があります。このレバーが少し力が必要です。
フレア加工についてはRF20Sは2アクション、TA550SFは1アクションでになります。TA550SFはボタン1プッシュでフレア加工が終了するのですが、偏心コーンの動きがゆっくりなため、少し待つよう感覚になってしまいます。
フレアツール・クランプの取り外しはどちらも簡単です!
加工のしやすさ・スピードを総合的にみると、REXのRF20Sに軍配があがります!
フレアの仕上がり
これはタスコのTA550SFに軍配が上がります。
タスコのTA550SFのほうが偏心コーンの回りがゆっくりです。フレアをキレイに加工するためには偏心コーンのスピードは遅い方が良いらしくTA550SFの方が綺麗なフレアが出来ます。
決してREXのRF20Sが悪いわけではありません。ちゃんときれいにフレアは作れます。
バッテリー
満充電での使用回数を比べてみると、RF20Sは4分のフレアを100個、TA550SFは3分のフレアを100個作成可能みたいです。
同じ100個ですが同じ径のフレアを作るとするとバッテリー電圧が大きい分RF20Sのほうが数多く作れるでしょう。
バッテリーの互換性
RF20Sは専用バッテリーですが、TA550SFのバッテリーはパナソニックのペンドラのバッテリーと共通化しているみたいです。真空ポンプもそうですが、タスコはパナソニックと仲がいいんですね。
その他ポイント
バッテリー残量表示
バッテリー残量表示はTA550SFしか搭載されていません。ここは後発の強みですね。
クランプをセットする向き
RF20Sはフレアツールをもって、正面側にクランプをセットします。TA550SFはフレアツールをもって横側にクランプをセットします。
室外機側のフレアを加工する場合はRF20Sが使いやすいでしょうし、隠蔽配管などの左だしのフレアを加工するならTA550SFのほうが使いやすいでしょう。
ここは好みがわかれるポイントです!
まとめ
わたくしはREXのRF20Sも、タスコのTA550SFどちらも持っています。
もちろん前から使っていたのはRF20Sのほうですので、こちらのほうが慣れていて使いやすいです。
ただ、今まで電動フレアツールを使ったことが無い方や、左だし配管・隠蔽配管を多くされる方はタスコのTA550SFもよいかもしれません!